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8月30日、ボディプラスがメインスポンサーとなり、第4回セントラルジャパン・ボディビルディング・チャンピオンシップが東京都福生市の米軍横田基地で開催された。この大会に参加いただいた各選手、そして大会開催にご助力下さったすべての方々にボディプラスより心から感謝の意を表したい。またパトリック・コールマン氏、横田フィットネスセンターのスタッフ全員および選手登録とコンテストのプロモーションをお手伝いいただいたアイアンマンジャパンにも厚くお礼申し上げる。そして力強いゲストポージングを披露してエンタテイメントに花を添えて下さった山本義徳氏には特に感謝を捧げたい。

この大会は日本人とアメリカ軍の選手とが一堂に集まって、国際的ステージでフィジークを競い合う点で、非常にユニークな大会だ。これまで参加した日本国内でのボディビルディング大会で一番愉快な大会だったと参加者全員の意見が一致したようだが、実際ボディビルディング・コンテストは楽しめるものでなくてはならない。何しろ何ヶ月もの厳しいダイエットとトレーニングが終わり、プレジャッジも終わってしまえば、あとは思う存分、何を食べても大丈夫なのだから。

 

今年の大会は、これからアメリカで開催されるコンテストの準備として参加した選手も交え、経験豊かな日本人選手も多かったため、今までで最も総体的レベルが高い大会となった。そのため今年の大会は審査が特に難しく、どのコンテストでもあることだが、完璧なフィジークのあり方についての意見、視点、理想が様々に異なる人間が集まったパネルが審査するのだから、当然審判にも不満が出る。第一位と二位の順位が、所要時間やゴールの得点ではなく主観的かつ個人的趣味によって決まってしまうのだから。

それはさておき、以下私の拙意を述べてみよう。

 
大会模様大会中たった一度観衆からヤジが飛んだのは、男子ミドルウェイト・チャンピオンの発表だった。一位は内藤格選手が獲得したが、スコアシートによるとたった2点の差で軸丸謙吾選手から優勝の座を奪ったのだった。 
私の観戦席(審査員席)から見ると、内藤選手は軸丸選手よりも脚がよく発達しているのが明らかだったが、切れ具合、硬さ、筋肉の張りでは軸丸選手には及ばなかったと思う。また軸丸選手の素晴らしく日焼けした肌の色にも点をあげて欲しかった。これはアスリートのフィジークを披露するのに切り離すことの出来ない重要な要素なのだから。プレジャッジでは、軸丸選手は細いウエスト、巨大な腕、胸、三角筋に強調される見事な上半身を披露した。前から見ると軸丸選手の勝利は決定的かに見えたが、バックポーズは内藤選手に軍配が上がった。これは軸丸選手が殿筋、ハムストリング、脹脛の筋肉をうまく収縮しなかったことによるものだ。この二人の優れたアスリートの順位付けには不満も多かったが、彼らが二人とも日本で最も完成した肉体を持つボディビルダーに数えられることには異論はない。来年是非ともこの二人の戦士のリベンジ・マッチが見られることを期待したい。
 
タイロン・ケイン氏総合優勝(何と素晴らしいトロフィーだ)は、デニス・ジェームスの門下で観衆に人気のタイロン・ケインを抑えてよく戦った水野豊選手が勝ち取った。この日のケインはいくらか水分が溜まっており、ピークを逃したかのように見えた。一方、水野豊選手はデカく、硬く、よく絞れておりポーズを決めて彼がスマイルする度に騒々しい女性空軍士官たちからワッと歓声が湧き上がった。水野選手はこれが始めてのコンテストだと聞いたが、それが本当ならこれから日本でもアメリカでも非常に期待できそうだ。
 
ベスト・ポーザー今年のベスト・ポーザー賞は、ミドルウェイト・チャンピオンの内藤格選手に渡されたが、少なくとも私の眼から見れば、内藤選手とフィットネス・ショップの「カリスマ店長」村上洋之選手の間に大差はなかったと思う。 村上選手は完璧にポーズを決め、そのルーティンはポーズからポーズへと滑らかに流れた。おそらくルーティンにヒップホップかハードロックの曲を選んでおれば、アメリカ人審査員たちがもっと好意的に評価してくれたのではないだろうか。ともあれ「カリスマ店長」のポージング・ルーティンは、毎晩風呂上りに奥方を恐怖に陥れるようなポージングの練習を何時間も行って仕上げたものであることは明らかだ。
 
一番面白い選手の賞があったとすれば(来年はこれを正規の賞にしてもいい)、小森保信選手にあげたい。 気骨満々のマスターズの選手で、BodyPower Tシャツを着込んでいるところを見かけた審査員が、口ひげにシャツがぴったりマッチしているとコメントしていた。小森保信選手がマスターズの部においてカットと筋量で圧勝した後、総合ポーズダウンで今までに見たこともない角度の様々なポーズを織り込み、会場から爆笑と喝采を浴びた。ボディビルディングコンテストには、登場するだけで楽しさが伝わってくる小森保信氏のような選手がもっと必要だと思う。
 

山本義徳氏今回は二人のゲストポーザーが観客を楽しませてくれ、夜のショーは日本人ビルダー山本義徳氏のポージングで幕開けとなった。カリフォルニアで予定されているコンテストを数ヶ月後に控えた山本氏は素晴らしいコンディションで、彼の筋肉の張り具合とバスキュラリティーには観衆から感嘆の声が洩れた。

 

 

ビルダーアーロン・ベイカー氏山本氏のパフォーマンスに続いてIFBBのプロビルダーアーロン・ベイカーが出場し、自家製の「エンジェル・ウィング」を使ったパフォーマンスと、その名もズバリ「エンジェル」と名乗る新しいステージ・キャラクターを披露してくれた。今年の2月から試合には出ておらず、最近ハワイに住居を移したり、背中を傷めたというデタラメな噂が飛び交っていたため、空港に出迎えに行った時は、オフシーズンのアーロン・ベイカーが現れるのではないかと思っていたが、現れたのは我ら普通の人間は夢みるだけに終わるコンディションの「バットマン」だった。彼がパフォーマンスでポーズを決める度に彼の体は倍にもデカくなり、体中の深いカットを浮き彫りにした。アーロンの漫画的ともいえる体格と、たった数回のトレーニングで変わってしまった彼のフィジークを目の当たりにし、プロビルダーになるためには高度な訓練と(残念ながら)超人的な遺伝子が必要なことを、改めて謙虚な気持ちで痛感した。この観衆の人気者が来年マスターズ・オリンピアのタイトルを獲得するのが楽しみだ。

 
★男子マスターズ
1.小森 保信
2.エドワード・クレモンス
3.赤星 祐司

★男子ライト級
1.近藤 達和
2.内田 真弘
3.高橋 重穂

★男子ミドル級
1.内藤 格
2.軸丸 謙吾
3.吉川 和秀

★男子ライトヘビー級
1.タイロン・ケイン
2.平田 健二
2.鈴木 克彰

★男子ヘビー級
1.水野 豊
2.村上 洋之
3.笹本 慎太郎

★女子ライト&ヘビー級
1.ミッシェル・バウレイ(ライト級優勝)
1.アースリン・ポーター(ヘビー級優勝)
2.ローリー・サンダース(ヘビー級2位)

来年の大会

今年の大会は40人のアスリートを含め何と400人以上が参加したため、大会の主催者は来年の人数の増加を見込んで大会を横田基地から移すことを考えている。また賞金やサプリメントの副賞、休憩時間中のセミナー開催、ゲストとして多様なプロアスリートを招くことを計画中だ。情報が発表されるのをお見逃しなく。そして来年また会おう!

 
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